横乗りのヌレさん/宅配4コマ その1

横乗りのヌレさん

横乗りとは


“横乗り”とはトラックの助手席に乗って業務の補助をする人のことで、このページの漫画では宅配トラックの横乗りを題材にしています。アルバイト募集広告には“配達補助”、某大手宅配会社ではフィールドキャスト(FC)とも呼ばれますが、現場では横乗りと呼ばれることが多いです。

運転することはありません(できません)。某社の場合は重たくても水(20L)くらいなので女性でもできる仕事です。重たいものは大抵ドライバーが台車に載せてくれます。男性バイトの場合は分かりませんが・・・。

私は夏(お中元繁忙期)と冬(お歳暮繁忙期)にバイトに行っています。昔、メール便をガチで配っていたこともあり、繁忙期が近づくと運輸会社から「バイト来るよね、てゆうかシフトに入れてるからね」と連絡があります。会社や支社によって拘束時間は色々だと思いますが、私は朝から昼過ぎまでです。むすめの保育園のお迎えも余裕で間に合うのはいいですね。

本業(アコーディオン講師)があるので、平均すると週に2、3日しか行けないのですが「それでもいいから来て」と言われます。楽器店のレッスンで「せんせい」と呼ばれ続けているとなんだか勘違いした人間になりそうなので、こうして夏と冬にトラックに乗ってバランスを取るのも悪くないと思っています。


漫画について


メール便配達を主体にしていた時代に、某運輸会社の組合の人が「これ、僕たちが作ってる新聞なんだよね~」と自慢してきたことがありました。私が「これ、4コマ漫画があったら完璧ですね」と言ってしまったがために、なんとなく流れで私が漫画を描くことになりました。メール便配達生活は1年半で足を洗ったのですが、漫画は月1本の連載を2008年から2015年まで丸8年、96本描きました。

そのとき描いた漫画には思いっきり会社の制服が描いてあるので(大人の事情で)お蔵入りなんですが、後に横乗りにバイトに行ったときに趣味で描いたものが以下の『横乗りのヌレさん』です。
以下は2018年1月~5月に描いたものです。はじめは紙とペンで描いていましたが、途中でデジタル絵に変わります。





宅配四コマ 序
体力勝負なので、助手席の飲食は咎められません。夏場は「しっかり水分取ってよ」と言われます。
2018年1月まではアート紙に水性ペンで描いています。(組合新聞4コマはちゃんとケント紙に描いていました)


宅配四コマ 1
3コマ目で髪型が変わっちゃってます。こういうミスはよくやります・・・


宅配四コマ 2
「あっちじゃなかったらこっち」も良く言われる台詞。
アート紙+水性ペンはここまで。


宅配四コマ 3
荷物に付いている配達票にサインをしてもらい、配達が完了した証として配達票をめくって持って帰るーー初めての時はその流れもよく知らなかったのですが、きちんと教えてもらえて助かりました。

基本的な画力は何も変わっていないのに、デジタル絵になったら急にクオリティが上がったように見えるのは不思議。デジタイザ搭載のタブレットで描いています。このデジタル絵の技がアコーディオン教則本作成にも活かされることになります。


宅配四コマ 4
実話。自作配達票入れは重宝しました。マンションで何軒も配達があると、どれが配達完了でどれがご不在で、どれが未配達なのかが分からなくなるんですよね。ドライバーさんらはそんなこと全く無さそうなので、やはりプロだなと思います。


宅配四コマ 社風?
強メンタル本当に羨ましい…


宅配四コマ 同じ台詞
初めて横乗りした冬は皆さん「体は大丈夫?」て訊いてくれましたね。多分ご厚意なんでしょうけれど、やっぱりマニュアルがあるんじゃないかと今でもちょっと思います。


宅配2コマ
本業を訊かれた後は大抵この会話の流れになります…


初めて組んだドライバーからは本業のことよりも「あれ? 前に何かやってた?」と聞かれることの方が圧倒的に多かったです。荷物ではなくメール便配達でも動き方が経験者のソレだそうです。自分で地図が読めるのも重宝されました。(でもバイトは地図が読めなくても大丈夫ですよ)。古参の面々には組合新聞に昔漫画を描いていたと言うと皆「ああ!」と言って打ち解けることができました。描いてて良かった新聞4コマ。


結構長くなりましたので、その2に続きます。


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